NEWS

本学科3年生が第10回「やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~」に参加

2025.11.11

  • 研究・教育

2025118日にカブリ数物連携宇宙研究機構棟 1Fレクチャーホール (東京大学柏キャンパス)で開催されました、10回「やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~」に本学科3年生の女子学生2名(指導教員:有友 嘉浩 教授)が参加しました。

このイベントは、女子学部生及び女子大学院生のみなさんに向けたイベントとして、今年で10回目となります。世界の中において、日本の物理学科及び専攻の女子学生、大学院生の割合は低い状況です。そこで、これから物理を学ぼうという学生や物理分野に進学した学部生及び大学院生を支援するために、様々な講師を招きしキャリアパスの提示や、さらに参加者同士のネットワークをつくり、広く物理学分野の魅力を感じる機会として企画されています。東京大学物性研究所や東京大学宇宙線研究所をはじめとした各機関が連携して実施しています。

以下、参加した2名の学生によるレポートです。

エネルギー物質学科3年 江戸 江里子 さん

講師の方からキャリアや研究について直接お話を伺い、物理を学び続ける上でのヒントをたくさん得ることができました。私は「女性という視点から先輩方の話を聴きたい」ことと「他分野の学生・院生と交流して視野を広げたい」という思いから参加を決めました。

講演では、各講師がこれまでの研究経緯やキャリア選択の背景を率直に語ってくださり、非常に勉強になりました。研究テーマの紹介に加え、進路選択時の迷いや転機、研究とライフイベントの両立についてのリアルな経験談が聞けたことは、自分の将来設計において大きな勇気と見通しを与えてくれました。特に多くの講師が共通して述べていた「好きなことを続けて、自分の選択に自信を持つ」という言葉が特に印象に残っています。

柏キャンパスでは、数学・物理・天文といった異分野が交流できる環境が整っていて、学際的な視点や新たな発見を生む場として非常に良い環境だと感じました。こうした物理分野の発展には、性別を問わず多様な発信と知識の共有が必要であり、今回のような場の意義を改めて実感しました。

質疑応答や懇親会を通じて、講師の方々や現地の教員・院生と直接対話できたことも大きな収穫でした。物理を専攻する中で直面するライフイベントやキャリア設計について、現実的なアドバイスやロールモデルの話を聞けたことで、自分自身の長期的なプランをより具体的に考える機会になりました。また、学部3年生というまだ本格的に研究を始めていない立場だからこそ、さまざまな研究に触れることで自分の研究室との違いや研究の多様性を改めて認識し、研究生活への期待と覚悟が深まりました。

加えて、セミナーや施設見学の中で、自分の学科で学んでいる内容がさまざまな分野につながっていることにも気づき、改めてエネルギー物質学科の学びの幅広さを実感しました。

今後の進路や研究を考えるうえで、とても励みになるセミナーでした。今回学んだことや、できた繋がりを活かして、研究テーマを選んだり、将来のことを更に考えていきたいと思います。

エネルギー物質学科3年 A さん

物性という分野に触れる機会があまりなかったので、今回の講演会は新鮮でした。理系の中でも物理という女性の少ない領域で自分の好きなことをやり通してきた方々のお話を聴き、より研究に対するモチベーションを上げるきっかけとなりました。

講演会では好きなことをやり続けることの大切さを教えていただき、交流会では女性の身で修士に進むことによる悩みや不安についてお話していただき、将来について深く考える貴重な時間になりました。

施設見学では、見たことのない機器がたくさんありとても楽しかったです。特に1000テスラを出すことができる装置は迫力がありました。磁束密度を上げて強磁場を発生させるために金属の輪に大電流を流し誘導電流で素早く輪を縮める方法はとてもユニークで面白いなと感じました。

今後、このような講演会があったらぜひ参加させていただきたいと思いました。

20251108_124041.jpg20251108_124959_モザイク.jpg20251108_173437.jpg20251108_124959.jpg20251108_130108.jpg20251108_142408.jpg20251108_143545.jpg20251108_175123.jpg1000010863.jpg