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実験装置

紫外可視近赤外分光光度計

紫外可視近赤外分光光度計(HITACHI U-4100):物質の光吸収の波長依存性を調べる装置で、190nmから3000nmの物質の吸光度や透過率を測定することができます。本装置を用いることで分子のHOMO-LUMOエネルギーギャップや固体材料のバンドギャップなどを見積もることができます。

発光スペクトル測定装置

Avantes社製分光器(AvaSpec-ULS2048CL-EVO-VA-50)、励起用LED光源(AvaLight-HPLED-385)、励起用光源(AvaLight-XE-HP)、反射プローブ(FCR-7UVIR400-2-BX)、励起・測定用2ポート積分球(AvaSphere-30-REFL)などを組み合わせて、固体、薄膜、液体サンプルの発光スペクトルや発光量子収率を測定します。

インピーダンス分光測定装置

誘電測定装置(Wayne Kerr 6440B):誘電率の周波数依存性や温度依存性を測定する事で、固体の原子レベルでの運動性や協同的な現象をミクロな視点から理解する事ができます。本研究室では様々な金属錯体の誘電性を調べる事で、従来の化合物にない特異な誘電特性を示す金属錯体の探索とその発現メカニズムの解明に向けた研究を行っています。また、得られたデータを解析することで電気伝導性に関しての知見も得ることができます。

強誘電体テスタ、膜厚・屈折率測定装置

強誘電体テスタ(aixACCT TF Analyzer 1000)(左):強誘電体サンプルに対して電場(E)に対する分極(P)のヒステリシス曲線(P-E曲線)を測定する装置です。

膜厚・屈折率測定装置(Mericon社製プリズムカプラ)(左):プリズムに薄膜サンプルを接触させ、レーザーを入射し、モードアングルを測定することで、試料の膜厚と屈折率を同時に測定できる装置です。

レーザー顕微鏡

レーザー顕微鏡(KEYENCE VK-X100):物質の微細な形状を高さ方向も含めて評価できる装置です。合成した単結晶や微粒子の形状、作製したトランジスタの構造、太陽電池における有機半導体層の膜厚など様々な物の形状を観察しています。

成膜装置(真空蒸着機)

真空蒸着装置(サンユー電子社製 SVC-700TM):超高真空下で蒸着源を加熱気化することで、目的の基板上に薄膜を作製する装置です。フラーレンやフタロシアニンなどの有機半導体材料、アルミニウムや金、銀などの電極材料を順次成膜することで薄膜太陽電池やトランジスタ、有機EL素子などの様々な素子を作製しています。

成膜装置(スピンコーター、簡易スパッタ装置)

スピンコーター(ATC-220D)(左):溶液を滴下した基板を高速で回転させることで、基板表面に均一な薄膜を作製する装置です。有機太陽電池やトランジスタ、有機EL素子などの半導体層などを成膜しています。右側2つは基板乾燥用のベルジャー型バキュームオーブンです」。

簡易スパッタ装置(サンユー電子社製 QUICK COATER SC-701):スパッタ方式により白金薄膜を作製する装置です。色素増感太陽電池の白金電極を作製する際に用いています。

成膜装置(静電スプレー、ディップコーター)

静電スプレー(メック社製エレクトロスピニング紡糸装置)(左):溶液をシリンジポンプで紡糸口まで一定の速度で押し出しながら、10~30kVの電圧を印加することで、基板上に薄膜を作製する装置です。

ディップコーター(あすみ技研社製精密ディップコーティング装置N100S)(右):溶液に浸した基板を一定の速度でゆっくり引き上げることにより基板上に薄膜を作製する装置です。

成膜装置(スプレーコーター)

スプレーコーター(旭サナック社製 rCoater研究用小型コーター):材料溶液を基板上にスプレー法にて塗布し、均一に成膜する装置です。右側写真はスプレーのノズル部分とマスクをした基板設置用台座部分です。これらをあらかじめ準備したプログラムに従い動かすことで、目的箇所に溶液を塗布することができます。また、繰り返し塗布することで、溶解度の悪いサンプルや粘度の低い溶液に関しても成膜で可能です。

グローブボックス

グローブボックス(グローブボックスジャパン社製GBJF100型):酸素に不安定な材料や基板を窒素下で取り扱うための装置です。左上のグローブボックス(1号機)で基板加熱や太陽電池の封止を、右上のグローブボックス(2号機)でサンプルの調製を行っています。 また、左下のグローブボックス(3号機)の中にはスピンコーター(右下:ミカサ社製MS-A100)が設置してあり窒素雰囲気下での成膜ができます。

光電変換特性評価装置

ソーラーシミュレーター(左):疑似太陽光(AM1.5G)を照射しながら作製した太陽電池の電流密度(J)の電圧(V)依存性を測定する装置です。 得られたJ-V曲線から、その太陽電池の短絡電流密度、開放電圧、フィルファクター、光電変換効率といった特性パラメータを見積もり、太陽電池の性能を評価することができます。分光感度測定装置(右):作製した太陽電池に対して量子効率(IPCE)の波長依存性を評価する装置です。

分光放射輝度計

有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子の分光放射輝度の波長依存性を測定するための装置です。ソースメータ(Keithley2400)でEL素子に電流を流しながら、EL素子の電流ー電圧特性、発光輝度ー電圧特性、発光量子収率、発光スペクトルなどを測定し、本研究室で作製した有機EL素子の性能を評価します。

半導体パラメータ測定システム

ソースメータ(Keithley2400)、エレクトロメータ(Keithley 6517A)、真空プローバからなる半導体パラメータ測定システムを用いて、本研究室で作製した有機電界効果トランジスタ(OFET)の出力特性や伝達特性など、半導体特性を評価します。特に測定結果を解析することで、有機半導体のキャリア移動度(μ)を見積もることができます。また、配位高分子単結晶の電気伝導度測定や光伝導度測定なども行うことができます。